骨粗鬆症外来

OSTEOPOROSIS

骨粗鬆症について

近年、人生100年時代と言われるようになってきました。しかし、全員が最後まで自分の足で立って歩いて100歳を迎えることはできていません。その原因の一つに骨粗鬆症があります。

人は生まれて亡くなるまでの間、絶え間なく古くなった骨をわざわざ壊して、新しい骨に作り変えて骨の量と質を維持しています(これを骨リモデリングと言います)。若い時は骨を壊す量と骨を作る量のバランスが保たれています。ところが、年齢を重ねると、骨を壊す量と作る量のバランスが崩れ、骨を壊す量が増えすぎて、あるいは、骨を作る量が減ってしまい、骨の全体量が減少してスカスカになってしまいます。この状態を骨粗鬆症と言います。
また高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病や慢性呼吸機能障害、慢性腎臓病、関節リウマチや膠原病などの慢性疾患を患っている人は、骨の質そのものが劣化して骨が折れやすくなっています(骨質劣化による骨粗鬆症)。

骨粗鬆症の怖いところは、症状がなく、いつのまにか進行していることです(その点は生活習慣病と一緒です)。特に脊椎の圧迫骨折や大腿骨近位部骨折は日常生活に大きな支障をきたし、すぐに次の骨折を引き起こしやすくなります(ドミノ骨折)。

骨密度検査を行っています

当院ではWHO(世界保険機構)が推奨しているDEXAという器械で、背骨(腰椎)と足の付け根(股関節)の骨密度を計測しています。まだ骨密度をしたことがない中高年の方は是非一度測定することをお勧めしています。

一般に、骨の構造はコラーゲン繊維でできた構造体にカルシウムが周りに沈着してできています。わかりやすく例えれば鉄筋コンクリートの建物と同じ構造をイメージしてみてください。骨の強さは言い換えるとカルシウムでできたコンクリートの硬さとコラーゲン製の鉄筋が錆びてないかにかかっています。骨密度検査はこのうちコンクリートが硬いかどうかを計測しています。先ほど述べたように骨質がどれだけ劣化しているかはこれだけではわかりません(現時点ではコラーゲンがどれだけ劣化しているかどうか調べる検査は保険で認められていません)。

DXAで骨量が減っている人にはさらに追加で、骨に必要な栄養素(カルシウムやビタミンD)や骨代謝マーカー(どれだけ骨が壊されているか、あるいは骨が作られているのかを調べる指標)を測定して、その結果を踏まえて一人ひとりに合った治療を提案しています。骨粗鬆症学会認定医でありますので、気軽にご相談ください。

こんな方に検査を
お勧めします

  • 高齢者
  • 動脈硬化
  • 閉経後の女性
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 関節リウマチ
  • 長期的にステロイド薬を使用している
  • 副甲状腺機能亢進症
  • 日光に当たる機会が少ない、または運動不足
  • 糖尿病
  • カルシウムの摂取量が少ない、無理なダイエットをしている、偏食がある
  • 慢性腎臓病(CKD)

骨粗鬆症の予防

十分な栄養の摂取

ビタミンDやカルシウムなどの栄養不足も、骨がもろくなる原因です。骨密度のピークは20代であり、加齢とともに少しずつ減少します。しかし、成長期の10代などに無理なダイエットを繰り返していた場合、加齢に伴う骨粗鬆症のリスクが高まります。

適度な運動

運動不足により、筋肉量や骨密度が低下する恐れがあります。適度な運動は、骨芽細胞を活性化させ、新たな骨を作りやすくさせます。決して無理はせず、ご自身の運動レベルや医師の指導に従い、気持ち良く体を動かす習慣を身につけましょう。

適切な検査

骨密度の検査により、骨密度や骨代謝が数値化され、骨粗鬆症の進行具合を明らかにできます。体の現状を知ることで、適切な治療や予防など、今後必要な対策が具体的になります。特に女性が発症しやすい病気ですから、40歳以上の方は定期的に骨粗鬆症の検査を受診しましょう。